納棺という仕事が教えてくれたこと

ディライトで働くメンバーに、日々の業務の中で印象的だったエピソードを教えてもらいました。
今回は「納棺師」の補助業務でのエピソード。

納棺師とは、映画「おくりびと」で注目された、亡くなった方を棺に納める「納棺の義」を執り行う人のこと。
ディライトでは、この納棺師さんの補助業務も行っています。

メンバーが出会ったエピソードはこちら。


魔法のような言葉


その日の担当者さんはとても会話が適当で陽気な人。
「この人適当に仕事しそうでちょっと嫌だな…」と正直思いました。

そして現場に到着。
この時知ったのですが、今回は事故で突然の死を迎えてしまった方の式でした。
突然の事故ということもあり、ご親族の方には緊張状態できっと寝てないんだろうなと思うくらいクマが。

そんな空気の中、担当者さんが
「では今から納棺の儀を開始させていただきますが、故人様のためにも皆さま足を崩して楽にしてください。故人様に会話していただいても大丈夫です。お辛かったら外に出ていただいても大丈夫です。では始めていきます。」
と、語りかけました。

その言葉をきっかけに、さっきまで全く表情がなかった喪主様が泣き崩れながら故人様に向かって話し始め、周りの方の表情も初めの緊張がなくなって、ほぐれていったんです。

気持ちの整理


最後のメイクの際には、みんな笑っていました。

担当者さんが
「故人様、眉間にシワがないのと肌が綺麗なので安らかに眠っていますね。
病気で苦しだりして亡くなってしまうと、ここにシワがどうしてもついてしまうので 、ここまで綺麗にならないんです。」

そうお話しすると喪主様は嬉しそうに
「ありがとうございます。こんなに綺麗にしていただいて。本当に眠っているみたい。本当にありがとうございます。」

と、感謝を伝えていました。

この仕事とは


そして式は無事に終了。

私も仕事を終えて家に帰り、担当者さんの柔らかい話し方、気を遣った行動を思い返すと、凄すぎて改めて感動しました。

この仕事って故人様を清めるためだけじゃなくて
故人様の大切な生きている人達が、次に繋がるためにあるんだなと。
私達はそれができる場を作らないとダメなんだと。
そう思いました。

今でも時間に追われそうになった時にその事を思い出して、何が今大切なのかを考えるきっかけになっています。


エピソード、いかがでしたか?
「私たちの仕事とは」それを常に考えて取り組んでいきたいですね。

またメンバーから教えてもらったらアップします!

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