「チャンスはピンチの時に多し」

テント屋さんで起こったピンチから、チャンスが生まれたお話。

お客様に顔や名前を覚えてもらえると、運転業務を任せてもらえるようになりました。

徐々にそこから、様々な仕事を任せてもらえるようになりました。


約半年、仕事も覚え倉庫内の道具の位置も把握していた頃、自分が現場のリーダーとなって一日動くことになりました。普段通り積み込みをして、出発しました。

すると、携帯電話の着信コールが車内に響き渡りました。すぐには出れないので、車を停められる場所まで移動する数分のうちに、何度も携帯に着信がありました。

電話に出ると開口一番に、

「道のど真ん中にうちの道具が落ちていたぞ!事故にでもなったらどうするんだ!」

と怒鳴られました。

電話で怒鳴られた瞬間、

<しっかり積み込みしたはずなのに・・・。>

<お願いだから、自分以外の誰かのせいであってくれ!!>

と願う気持ちも虚しく

自分の積み込みミス以外に、起こるはずもなく、落ちていた道具を拾いに行きました。

瞬時に責任転換したくなってしまったことで、反省して次も同じことをしないようにどうすればいいか考える事もしなかった。そんな自分が恥ずかしくなりました。

いくら仕事を覚えても、こんな気持ちではこれ以上成長できない。

そう気づかされた出来事です。

今では、積み込みをする時は、慎重になりましたが、何より任せてもらった信頼を裏切らないように、まずは反省することを一番大切にしています。

信頼してくれる人がいなければ、ここまで素直に反省はできませんでした。

自分を変えてくれたこのピンチに、感謝しています。

「私の最大の光栄は、一度も失敗しないことではなく、倒れるごとに起きるところにある。」

本田宗一郎



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